解錠師 [本]
本屋さんで平積みしてあったので、購入してみた本。
読んでいて何故か「アルジャーノンに花束を」を思い出した。別に内容は全然かぶってないし、似ているという訳でもない‥‥‥と思うのだが。
ちなみにこの本、受賞歴がいっぱいある。まるで読書感想文を書く時に選ばされる推薦図書みたいで、あんまり受賞歴があるからといって本を選ぶ事は無いのだが、この本は読んで良かったな、と思った。
この本は主人公マイクルの語りですすめられる。ほんの数行読んだだけで、これは面白いぞ、と感じた。
マイクルは8歳のときのある出来事が原因で言葉を発する事が出来なくなった。寡黙である事が彼のひとつの個性となる。また、彼は絵を描く才能とどんな錠も開ける事が出来る才能をもっていた。そのため、彼は犯罪の世界で生きることになってしまう。
彼には恋人が居た。アメリアという語る事の出来ないマイクルの云いたい事を理解しようとし、理解出来る希有な存在だ。愛する人がたったひとりでもこの世に居てくれる。その事がずっと彼を支え続けている。
この物語が素晴らしいのは、「人間」を見事に描き切っている点だろう。
人は選択を繰り返して生きている。生きている事は選択することだと言っても良いくらいだ。
マイクルも様々な選択をし続ける。その結果犯罪の世界で生きることになるが、果たしてそれは避ける事が出来るものだっただろうか。読みながら常にその質問を突きつけられている気がした。
まだ20歳にもならない彼がどんな生き方をしてきたのか。この世界は犯罪の世界であるにも関わらず、あまり今生きている自分の人生と変わらないような気もして来る。
言葉を封じ込めたマイクルが様々な錠を開ける事によって何かを解放して、その魅力に取り付かれるのは当然の事のような気がする。
きっとこの本は何度も読み返すことになるだろう。
凍りのくじら [本]
久しぶりに「これは面白い!このひとの書いた本を全部読みたい!!」と思った作品だった。
子どもが産まれてからというもの昔に比べるとめっきり本を読む数が減った。
激減したと言っても良い。
きっかけは子育てが原因だったが、今は仕事が忙しすぎる。
日に12時間働くことに抵抗が段々無くなってきている状態では本を読むゆとりはない。
しかもこの12時間の間、昼過ぎに一回昼食を食べる休憩がある以外は休み無く働いているのだ。
パソコンとにらめっこしている時間も長い。
仕事で専門書を読む時間もある。(これに関しては勤務時間外が多い。勤務時間に読んでいる暇もないのだ)
もう目が疲れる。
そんなわけで漫画を気晴らしに読むことがあっても小説は段々積読が増えてきていた。
新刊で夢中に読むのは有川浩くらいだ(笑)。
辻村 深月の本を手に取ったのは本当にたまたまだ。
何か読みたいな〜と文庫コーナーをあさっていて(ハードカバーは重いしかさばるので滅多に購入しない)、何となく眼についた。
作者の名前にも惹かれた。
ミヅキ。深い月。
素敵じゃないか。
本の読み出しには本の世界に入るまでに結構時間のかかるものがある。
時代はいつだろう。
場面はどこだろう。
このひとは何をしているひとだろう。
どんな世界なんだろう。
そんなことを把握するのに結構読み進めないと不安になるのだ。
辻村 深月の作品はあまりそれを感じない。
読み始めた途端一気に作品世界に引き込まれる。
もっともこれは相性の問題だから、全てのひとに当てはまる感想ではないと思うが、私はそうだった。
描かれる人たちに魅力が有り、感情移入がしやすい。
そして、世界を見る目に「女性」を感じさせた。
すごく生々しい。
空想の人たちではない、生々しさ。
この人はこんな物の見方をどうやって身につけたんだろう。
そんなことを思わず思ってしまった。
この「凍りのくじら」ではドラえもんが出て来る。
ドラえもんと云ってもドラちゃんそのものじゃなくて作品としての「ドラえもん」。
私がドラえもんに対してどんな気持ちを持っているかはこちらを読んでいただきたいが、この作品をこういう風に捉えてくれる人に出会えて嬉しかった。
この話はドラえもんみたいに「少し不思議な」物語だ。
生々しいのに不思議な話。
そのアンバランスさが私には面白かった。
不思議であってもそこに描かれる感情はストレートに伝わって来るので、何度か泣かされた。
生きていて味わういろいろなことがいっぱい詰まっていた。
今、辻村 深月の3冊目の作品を読んでいるところだ。
このぶんだと文庫になっている分は全部購入して読むことになりそうだ。
あ〜あ、終わっちゃった [本]
今更ですが、「図書館戦争シリーズ」読み終わりましたよ。
といっても外伝がまだでるようですけれども。
発売日に本屋に走って行って買ってから一体何回読んだかな〜。
面白かった〜。
あの作品を読んでいて気がついた事。
私って昔から年上の男の人が好きだったんじゃない!!!!
郁ちゃんと堂上くんとの関係がまさに私が昔から憧れていた関係!!
あらま〜。
私も頭なでなでしてくれる人が欲しかった‥‥‥(笑)。
って今のダンナさまだってしてくれますけどね。
でも全面的に頼れる人〜っていうのとはちょっと違う関係。
いや、対等なんでこれはこれで満足なんですよ。
不満なんか無いんですけどね。
でもね。
ちょっとうらやましかったりする。
映画化の話もすすんでいるそうですね。
映画は観に行くか、DVDを買おうかなと思ってます。
肩こりと付き合う [本]
職場異動がありまして、ものすごい仕事量になりました。
毎日毎日仕事をするために生きている様なものです。
当然肩こりがひどくなりましてこの本を買いました。
なるほど‥‥‥
肩甲骨を使うことが大事なのだと分かりました。
肩甲骨をほぐすための体操も紹介されています。
肩こりにならないための生き方、生活が出来るってことが分かりましたが、私みたいな仕事していると無理だってことも分かりました(笑)。だけど、ここに紹介されている体操はすごく役に立ちました。職場でもみんなでやろうかと思ってます。
このイラストはすごかった! [本]
娘が欲しいと云うので購入したイラスト集。
すべてボールペンと筆ペンを少し使用しただけのイラストなのですが、その世界に圧倒されます。
何かを表現するのに特別な画材なんて要らない。
巧さも越える何かがあるんだと感じました。
ちょっと自分が恥ずかしくなるような言葉も出ないイラストがたくさん詰まってます。
半分の月がのぼる空 [本]
今日は1日かけて上下巻全部読み終えました。
家事もそこそこやりながらでしたが、朝10時過ぎから夜までかかってしまいました。
よかった〜(T-T)
何度も何度も泣いてしまい、息が上手く出来なくなって大変でした。
でもダンナは仕事だし、子どもはゲームに夢中だったので誰にも見つかる事無く思う存分泣く事が出来ました。
感動したので、今年4月に上映された実写版の映画のDVDまで予約してしまいました(笑)。
日常生活の貴重さ、大事さを改めて噛み締めましたね。
私も病院に勤務してますから、あの世界は身近なんですよ。
ダンナにも読んでもらいたいけど、無理かな〜?(笑)
正月休み中に読んでしまいたい [本]
年末に思い切って購入したのだが、重くて厚い本なので職場等に持ち運べない。
出来ればこの正月休み中に読んでしまいたいと思っているのだが、現在やっと三分の一が読み終わっただけだ。(といっても年末に購入申し込みをしたのだが、実際に本が届いたのは昨日の午後。家族の相手をしながら読んでいる訳なので、そうそう悪いペースでもないのだ)ちなみに正月休みは明日まで。しかも出来れば明日はちょっと仕事に行って来たいな〜とか密かに思ってたりするのだ。
もっと時間を自分のために使いたいのだが、休みが少ないと家族の相手でほとんど使われてしまう。
今日も実家の母と弟に午後だけで6回も呼ばれ、年賀状作成の手伝い(これだけでも裏面デザインで呼ばれ、プリントアウト時にまた呼ばれ、宛名選別時にまた呼ばれ、このプリントアウトにも呼ばれた。)と楽譜作成の手伝いをさせられた。年賀状は毎年毎年やっているのだから、いい加減覚えてほしいとか思うが、ソフトがバージョンアップしてしまうとインターフェイスが変わるので、もう母には着いて行けなくなるらしい。分かる気もするけどね。
はぁ〜今日もまだ残っているけど、ダンナの相手もしなくちゃな〜。
神々の午睡 [本]
CLAMPの描く表紙に惹かれて購入した本ですが、これがすっごく面白かった。
全然目新しくないんだけど(笑)、ひとつひとつの話に感動してしまって、なかなか読み進まなかった。
これは神々の話である。
多くの神がそうであるように、この話に出てくる神もまた、人間と同じように間違いを犯したり、嫉妬をしたり、他者を愛したりする。でもそれが愛おしい。
同じ世界の中で起こる出来事のそれぞれ独立させた話がいくつも入った本なのだが、短いながらも考えさせられたり、立ち止まらせることも多く、ひとつの話が読み終わるとすぐに次に気持ちが切り替わらなくて、その前に時間を置いてしまうため、読み終わるまでに時間がかかってしまった。
今は、娘がこの本を読んでいるが、娘の好みには特にハマるらしい。
読んだ後、優しい気持ちになれる。
川は静かに流れ [本]
本屋で目に留めてずっと気になっていた本。初めて見かけてからすでに1ヶ月経ってました。
本日購入して読み始めましたが、思ったより面白いです。
面白いんだ、これが!! [本]
うちの職場のリハビリの職員から紹介された。
「絶対面白いから、読んでみ〜!!」
ホントに面白い!!!!!
でもって時々泣ける。
医療従事者のブログって共感の仕方が半端ない所為もあるんですけど、それを差し引いても面白いです!!
一体どんな本なのかというと、ある産婦人科医バミューダ先生のブログを本にしたものなんです。
先生の生活が赤裸々にフィクションとして語られます。
私の周りにもいっぱいいる医師の姿をみているようで、他人事ではありません。
実際、私の主治医の産婦人科医はまさにこんな感じ。
医者って偉そうだったり、神様みたいに思われたりしますけど、人間なんですよね〜。
普通の人なんですよ。
間違えることもあるし、落ち込むこともあるし、失敗することもあるんですよ。
でも手を抜いている訳でも、自分が楽をしようとしているわけでも、お金のためでも、他人事と思っている訳でもないんです。
医師たちはホントに頑張っているんですよ。
バミューダ先生のブログはこちらになりますので、もし興味のある方は是非読んでみて下さいね。